レギュラーグリップとは?マッチドグリップとの違いや特性、適した演奏スタイル、習得難易度を解説

ドラム
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ドラムスティックの持ち方には大きく2種類あり、「マッチドグリップ」と「レギュラーグリップ(トラディショナルグリップ)」と呼ばれています。

今回はレギュラーグリップについて解説していきたいと思います。

そもそもレギュラー感が無いけどなぜレギュラーなの?

「レギュラーグリップ」と呼ばれる理由は、その歴史的背景と、ドラムスティックを握る方式の中でかつて「標準的(regular)」だったことに由来します。

レギュラーグリップはマーチングドラムが主流だった時代に発展しました。当時、スネアドラムは斜めに傾けて装着されていたため、現在のような平行なセッティングではなく、右手と左手で異なる方法でスティックを握る必要がありました。この握り方が「レギュラー」なものであり、広く使われていたため、この名称が定着しました。

つまり、現在の一般的なドラム演奏的な観点から見た「レギュラー」ということではなく、マーチングドラムにおいて「レギュラー」な握り方であるということです。

レギュラーグリップのメリット&デメリット

マッチドグリップでは腕を落とす動きでストロークをするのに対し、レギュラーグリップでは腕の回転を利用してストロークを行います。最大の特徴はそのストロークの違いから腕の重さを活かしやすいかどうかにあると考えています。

下の図を見てください。赤い丸がスティック(打面に触れる部分)、「重」と書かれているものが最も重い部分(つまり腕)です。

左の図では重い物の直下に打面を叩くスティックが存在し、質量を十分に活かして打面にアプローチすることができます。

右の図では重い物が回転し、その先についているスティックが回転の軌道で打面にアプローチします。

では、どちらの方が打面を強く叩く事ができるでしょうか。

正解は左です。

理由はシンプルで、質量をそのまま使用することができるから。

簡単な図面に置き換えましたが、左がマッチドグリップ、右がレギュラーグリップです。

これでなんとなくレギュラーグリップのイメージを持ってもらうことができましたでしょうか。

つまり、打音が変わる。これが演奏上の最大のメリットでもあり、デメリットでもあると私は考えています。

レギュラーグリップの方が腕の重みが伝わりにくいので、軽快な音が得意です。ジャズのような音楽には向いているグリップです。

でも正直レギュラーグリップでできることがマッチドグリップでできないとか、そんなことはありません。練習次第です。

レギュラーグリップの向き・不向き

レギュラーグリップの特徴は軽快な音にあります。

つまり、ロックなどの太鼓を鳴らしきるようなパワフルな奏法には向いていません。

逆に軽快なジャズなどに向いている持ち方と言えます。

でも繰り返しになりますが、練習次第でしっかり音を鳴らすこともできるようになります。

レギュラーグリップ最大のメリット

プロの世界のシビアな演奏を求められていない限り、どちらで演奏しても良いと思います。

練習次第でどうにでもなります。

しかし、実はまだ書いていない最大のメリットがあるのです。

それは・・・かっこいい!!です。

レギュラーグリップから漂う玄人臭・・・ただならぬオーラ・・・

見た目、大切ですよね?

なんかかっこいいから習得して使えるようになる。私は立派な動機だと思います。

レギュラーグリップの習得について

レギュラーグリップをYouTubeなどで調べると様々な練習動画を上げてくれている人がいます。

でも気になるのは習得の難易度ですよね。

はっきり言って結構難しいです。

理由はそのストローク方法にあります。

マッチドグリップの時は腕の上下運動を使用しましたが、レギュラーグリップでは主に回転運動を利用します。この腕を回転させる感覚を体に理解させるのがなかなか難しいのです。

さらにダブルストロークなどのリバウンドを使用する奏法の時は更に難しく、地道な反復練習が必須のテクニックとなっています。

でも、だからこそ玄人臭を漂わせ、魅せつけ、かっこいいと思われるグリップなのです。

難易度は決して低くはないですが、練習すれば必ず習得することができます!!

スティックワークの練習なので練習パッドさえ購入してしまえば自宅でも行いやすいトレーニングで習得することができる為、比較的挑戦のハードルは低いと思われます。

習得に必要なアイテム

レギュラーグリップを習得するのに必要なものは下記の4つです。

①気合い

②スティック

③練習パッド

④メトロノーム

一番大切なのは気合いです。絶対にするという気持ちを忘れずに!!!

スティックはお気に入りの物なら何でもOKです。練習パッドを自宅で叩くため、木くずが出ないように新品の物を使用することをお勧めしています。

練習パッドとメトロノームはドラマー必須の練習道具です。この機会に揃えてみてください。

練習のコツはレギュラーグリップに触れる時間を少しでも長く取ることと、継続すること。

テレビを見ながら、動画を見ながら、ながら練習でも良いのでとにかくレギュラーグリップと仲良くなること。

通いやすい音楽教室に通ってしまって決まった練習時間を予め確保してしまうのも良い練習方法です。

習得のコツ

いろいろな方が様々な練習方法を解説してくれていますが、私の考えるコツは4点。

①回転運動は体が覚えるのに時間がかかるので焦らないこと

②回転の軸は中指を中心にして、マッチドグリップのように最初は腕を上下させないこと

③スティックを振り上げた時に掌が上向き、スティックを下げた時は手の甲が地面と垂直に左を向くような動きとすること(右利きで左手がレギュラーグリップの場合)

④リバウンドをよく感じること

以上のことを意識しながら焦らず継続して練習を行い、レギュラーグリップを習得しましょう!!!

この記事はアフィリエイト内容を含む記事となっております。


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